安全に飛行！逮捕されないために！ドローン飛行で必須のリモートIDとは

100g以上のドローンを飛ばす際に必須となっているリモートIDですが、そもそもリモートIDって何なの？って思う人も多いかと思います。また、リモートIDを内蔵していないドローンを持っていて、部屋のお飾りになっているという方もいるかもしれません。
ですので今回は、リモートIDについて具体的にお伝えしようと思います。くれぐれもリモートIDを非搭載でドローンを飛行して捕まらないように、リモートIDをしっかり搭載して、安全に飛行しましょう。

リモートIDとは？

リモートIDとは

リモートIDとはどういうものかというと、
ドローンを飛行させているときに、機体を識別するために割り振られた12桁の登録記号と呼ばれるものをリモートIDから電波で発信するための装置になります。

2022年の6月20日から無人航空機の登録制度が始まって、100g以上の無人航空機は機体登録の義務化が開始されました。機体登録をすると登録記号が割り振られます。飛行時にリモートID機能で発信することが必要になり、且つ機体にもテプラなどを使用して登録記号を表示させる必要があります。

リモートIDから発信される情報は、登録記号の他にも機体の製造番号、位置、速度、高度、時刻が発信されています。発信された情報を航空局や警察、重要施設などが受信できるようになっています。
受信機を使って知りえた情報を、国交省の登録システムで紹介することで機体の所有者情報などを把握することができます。
発信される情報に個人情報は含まれません。

外付けのリモートIDは機体一機につき一つというわけではなく、一つ持っておくと機体情報の書き換えができるため、いくつものドローンに使用することができます。書き換えが煩わしいと思う方は、いくつも準備したほうがいいかもしれません。

リモートIDの免除

リモートID機能の搭載の義務はありますが、一部リモートID機能の搭載が免除される場合があります。

上記項目の一番上の2022年6月9日までに事前登録を済ました機体については3年間、リモートID機器の搭載を免除することができます。3年間の登録機関が経過した際に更新を行った場合は、リモートID機器は引き続き搭載を免除されます。
そのため今のところ、事前登録がしてあり、リモートIDが内蔵していないドローンについては数年間はリモートID機器の搭載が免除されながら飛行することができます。（2023年1月現在）

内蔵型と外付け型

リモートIDには内蔵型と外付け型があります。
下記はDJI機器のリモートID搭載機種の例です。

下記はDJI機器のリモートID非搭載機種の例です。

外付けリモートID機器の紹介

Braveridge リモートID（アンテナ外付け）

大きさが40mm×40mmのコンパクトな四角の形をしていて、基盤のタイプになっています。
基盤のタイプのため、電源供給の方法は外づけをするか機体から給電するかとなります。
基盤タイプとなっているため、ドローンを自作したことがある人向けになるかと思われます。
防塵防水性能がなしとなっており、基盤むき出しで配線が必要となっているということで他のものと比べると価格は低価格になっているかと思われます。

AEROENTRY AERO-D-X1

大きさが36mm×32mm×14mmとコンパクトサイズになっています。価格も19,800とリモートIDの中では比較的安くなっています。
大きさや価格、通信距離など下記の性能を見た場合、おすすめのリモートIDの一つといえるかと思います。

イームズロボティクス

大きさ 60mm×30mm×22mmと上記の2つと比べると少し大きめのサイズになっています。
最大の強みは通信距離が3500mも届く性能です。環境が多少悪くても、電波が届きやすく、安全性が高まります。
また、機体を万が一ロストしてしまったときには、GNSSアンテナが独立しているので専用の受信機を使って捜索することが可能です。

TEAD TD-RID　T1115

大きさ 40mm×30mm×14mmとこちらもコンパクトなタイプのリモートIDになってます。

リモートID機器の書き込み方法

2022年6月20日以降に登録した機体は、外付け型・内蔵型問わず、リモートIDの初期設定（書込み）が必要です。
リモートID機器と機体情報を紐づける、書込みという作業が必要になります。
書込む際は、対象の機体をあらかじめドローン登録システムに登録しておく必要があります。
この書込みをしなければ、リモートIDは本来の機能を発揮しません。

※ただし2022年6月19日までに事前登録された機体は、リモートIDの搭載自体が免除されているためリモートIDの書込み作業は不要となります。

外付け型

内蔵型の場合はDIPSアプリを使用してリモートIDの書き込みをしていきます。DIPSアプリとは、国土交通省が提供する無料のアプリです。

DIPSアプリの使い方

①DIPS APPにログインする

DIPSに登録してあるログインIDとパスワードを入力してDIPS APPにログインします。
ログインIDやパスワードを忘れた方は、ログインボタン下の「ログインIDを忘れた方はこちら」もしくは「パスワードを忘れた方はこちら」を押してください。

②所有機体を見る

ドローン登録システムで登録した機体（所有機体）を参照できます。
ログイン後に表示される「ホーム画面」より「リモートID書き込みへ」を押し、所有機体の一覧画面に移動します。
共通ボトムメニューの「機体一覧」でも移動できます。

機体一覧画面にはドローン登録システムで登録した機体が表示されます。
有効期限切れの機体や抹消した機体など、登録が無効となった機体は表示されません。
機体の「詳細ボタン」を押すことで詳細情報を見ることができます。
機体一覧画面では、条件を指定して表示する機体を絞り込むことができます。

③-1 リモートID情報の書込み

機体一覧より識別情報を書込む機体を選択し、機体詳細を表示し、書込みたい機体の「所有機体詳細」を表示します。

「リモートID書込」を押し、接続可能機体一覧でリモートID情報を書込みたい機体を選択します。
次に、書込みする機体の情報が合っているかを確認して「OK」ボタンを押します。
「接続可能機体一覧」に表示されるためには、書込みたい機器を接続可能な状態にする必要があります。
詳しくは製品のマニュアルを確認して下さい。

書込みが完了すると、「機体一覧」画面で書込状況が「済み」と表示されます。
正常に書き込まれたことを確認して、書込みは終了です。

③-2 リモートID情報の削除

外付けのリモートID機器やリモートID機能を持つドローンにおいて、故障による機器の交換や、機器を他人に譲ったりすることがあります。そのようなときに、書き込まれた識別情報を削除します。

まず、機体一覧よりリモートID情報を削除したい機体を選択し、機体詳細を表示します。
「リモートID削除」を押し、接続可能機体一覧で識別情報を削除したい機体を選択します。
次に、削除する機体の情報が合っているかを確認した「OK」ボタンを押します。
※「接続可能機体一覧」に表示されるためには、削除したい機器を接続可能な状態にする必要があります。

正常に削除されたことを確認して、削除は終了です。
削除が完了すると、「機体一覧」画面で書込み情報が「未済」と表示されます。